熊本地震から8
年になるのを
前に、
被災者の
支援について
考えるシンポジウムが12
日に
都内で
開かれ、
災害のたびに
福祉の
視点に
欠けた
支援が
繰り返されてきたとして、
大学の
研究者らが
被災者支援の
法律を
改正するよう
訴えました。
東京 千代田区で開かれたシンポジウムでは、熊本市の大西一史市長が熊本地震を振り返り、地震の直後は、車内で過ごす大勢の避難者の把握や、被災した高齢者のきめ細かな健康観察などに課題を残したと述べました。
また、石川県輪島市の担当者もオンラインで参加し、能登半島地震で被災して自力で再開できない高齢者施設が多く、地元に戻りたい高齢者を受け入れられないことや、仮設住宅がある地区の中には福祉サービスが不十分なところもあることを報告しました。
こうした課題について、大阪公立大学の菅野拓准教授は、被災者支援の根拠になっている災害救助法に福祉の視点が欠けているとしたうえで、民間の力も活用して災害直後から福祉を取り入れた支援を行えるよう法改正を急ぐべきだと訴えました。
菅野准教授は「災害が起きるたびに同じ課題を繰り返していて、このままでは子や孫の世代でも起きてしまう。今こそ古い枠組みを変えていく必要がある」と話していました。